――ガチャ…
「瑠羽じゃん、先公かと思った」
「…直っ」
やっぱり屋上には、直がいる。
「おいで?」
「…ん」
直の隣に座る、あたし。
ここから見える景色は最高に綺麗。
「なーに、廉か」
「…もう。由宇ちゃん並みに鋭い」
「由宇には勝つだろ」
「同じくらいだよ」
由宇ちゃんはバスケ部所属だから、直の後輩。
由宇ちゃんは直をすごい尊敬してるみたい。
「…由宇もバカだよな」
「え?」
「あいつ、1番報われねぇポジに居やがる」
「報われない…ポジ…?」
「そっ。不利なポジだよ」
「直、なに言ってるの?由宇ちゃんはちゃんとしたポジに居るよ?」
「違う意味の、ポジだよ」
「違う…意味…」
「そっ。…幼なじみっつーポジ」
「なんか言った?」
「…ん?別に」
直がなにか言ったような気がしたけど…。
どうゆう意味だろう…。
由宇ちゃんが不利なポジに居る?
由宇ちゃんは有利?なポジに居ると思う。
てゆか、根本がわかんないから意味ないか。
「直ー」
「ん?」
「アミと、仲良くしてよね」
「あみちゃん、ね」
「直…。」
「…ん?」
「ごめんね」
「…謝んなっつの」
「……」
直、甘えてごめん。
直の事…傷つけたのに、
頼ってごめんね。

