「なによりも…ね…」




また瑠羽の頬に涙が伝う。





「あたしに…向けてくれない…笑顔をね…」

「…うん」

「アミには…向けていたの…。あんな笑顔…ずっと側にいたのに…向けられた事…ないよ…！」

「…っ…」






辛いね、瑠羽。

知りたくないよね、瑠羽。





「瑠羽。」

「愛弓まで…泣かないで」

「瑠羽が泣くからじゃん」





親友なら、アミなら、

うまい言葉をかけるのかもしれないね。

でも、あたしには出来なかった。

一緒に涙を流す事しか出来なかった。