そんな時、瑠羽が小さく呟いた。






「…仲直り、しよ」







確かにそう聞こえた。

本当なら俺が言うはずなのに。

瑠羽に酷い事を言ったのは俺だから。






「てか、俺こそごめんだし」





…なんてチャラチャラしたようにしか言えない。

“ごめん”って素直にちゃんと言えない。







「…ううん」

「じゃ、明日からよろしくな!」

「…うん」






瑠羽の顔なんか見てなくて。

ただ1人で舞い上がってた。


…瑠羽が泣いてた、なんて知らなかった。