「……」
それからの授業は上の空。
浮かれすぎの、あたし。
あんな事でも、廉にやられると心臓が暴走する。
「るーう♪」
「愛弓っ!」
お昼は日課となってきた
“中庭で食べる”
と言うもの。
今日もそうだった。
「浮かれちゃってー」
「だ、だって!!」
「はいはい、わかるよその気持ちは!」
「愛弓ぃ〜」
「瑠羽ってば、仲直りしてないの忘れてない?」
「……」
「忘れてたの!?」
愛弓の一言で酔いが覚めるような感じ。
あたし、バカじゃない?
仲直りもしてないで、ただ二言会話しただけで、
なに浮かれてるの?
“仲直り”…したわけじゃないのに。

