席はまだ、隣なのに…遠い気がしてならない。 「…あ、筆記用具忘れた」 「……」 ――コロン… 隣から突然現れた、 シャーペンと消ゴム。 よくある、ペア。 「……!?」 廉が、あたしに? 「…ありがとう」 「…いーえ」 久しぶりにした、廉との会話。 こんな短い会話でも、 死んでもいいくらい幸せなのはきっと、 あたしの気持ちが前よりも、廉を好きになってるから。