『役的には、狐さんがお母さんで、私はバクチ好きな駄目夫です』 「嫌だなそんな家の母親になるなんて」 遠い目をする狐さんを、見つめながらふと思い浮かんだことを口にする。 『バイト探さなきゃですね。家族が増えることですし』 「接客業は、笑顔が大事なんだぞ?」 『ご心配には及びません。裏方しますんで』 そんな会話を繰り広げているうちに、家へと到着した。