── ─── ──── 目が覚め、鏡を見る。 泣きすぎて目は真っ赤になっていた。 また涙が出そうになるのを堪え、雅は台所へと向かった。 昨日と同じように、土方が朝餉を作っている。 「土方さん、おはようございます」 「……あぁ」 短い返事をした土方のそばに向かう。 黙々と何かを作っている土方。 「私も、作ります」 「……あぁ」 昨日の事もあって、何だか気まずい。 その時だった。 「雅」 土方が、包丁で野菜を切りながら、不意に話しかける。