土方side 準備が、出来てしまった。 布団に寝ている雅の顔を見る。 ──俺が、泣かせたのか。 雅の目の周りが赤くて……思わず拳を握る。 「すまない、雅」 手を伸ばして、雅の前髪を梳いた。 一度離れ、もう会えないと思っていた。 だが、会えた。 それなのに……また、離れないといけないのか。 俺は間違っているのか? 自分に問い掛けてみても、分からない。