廊下をしばらく歩いていく。 土方は立ち止まり、口を開いた。 「ここでの戦は終わった」 「……えっ?」 「江戸は、敵の物になった」 「──っ!」 思わず息をのむ。 土方の格好は……上から下まで、土だらけ。 汗をかき、息を切らしている。 「またどこかに、移動すると思う」 「そう……ですか」 土方は少し息をつくと、背を向けて歩き出そうとした。 ……しかし。