「……総司。刀を収めろ」 「何を言ってるんですか⁉新政府軍かもしれなのに!」 「いいから収めろ!また血でも吐いたらどうすんだよ!」 男はずかずかと入り、雅から総司と呼ばれた男を引き離す。 そして、 「おい、お前はこっち来い」 雅の腕を引き……二人は、その部屋をあとにした。 「あ……あのっ」 雅は不安になって、声をかける。 「あの!」 「……」 「──土方さん!」 (もしかして……忘れて……?)