せっかく小さな声で話していたのに 興奮した友達はでっかい声で私に質問をする 「しっー、そんなんじゃないっば!」 慌ててそう言うけれど、テンションの上がった友達にその言葉は無意味だった。 確かに少し、ドキドキはした。 でも、彼を見る時に動く心臓とは全く別物だった。 私はやっぱり、彼が好きなんだ。 そう確信してそっちに視線を向けるとぱちりと目が合った。 どっきん……。 慌てて目を逸らす。 なんで今、目が合ったんだろう そんな事を考えながら、少しだけ期待してしまう自分がいた。