贖銅(ぞくどう)の刑

初めまして。茜の母の雪江です。

今、茜はおやつの準備をしてますから、そちらのお座敷で座ってお待ちになって?」

「は、初めまして。

…い、いつも茜が私の話を?」

「ええ、ええ。それはもう、楽しそうに。『私の一番の親友』だ、って。

あなたといると、なぜか落ち着くそうよ。

あっ、茜。祐子ちゃんよ。」




「はい、二人とも並んで。

おばさんが、記念写真を撮ってあげる。

はい、笑って~。



あっ、まだよ、もう一枚…」




「わあ。良いなあ。私も祐子も、良い笑顔で写ってる。

…そうだ、良い事思い付いた!

ねえ、母さん。筆ペン持って来てくれない?

祐子?あなた、習字の腕前はすごかったわよね。

私達、以前に良い歌、作ったじゃない?

それを…」




「ありがとう、祐子。私、一生の宝物、出来ちゃった。

ねえ、祐子。あなたも、その写真ずっと、大切にしてね。

絶対よ。」

「うん。どんな宝石なんかよりも、私達の友情って、きっと素晴らしいわ。

きっと…」





「茜?私、もう、いじめられる心配なくなったよ。


…暴走族の友達、出来ちゃった。」