「もう! 拓海たちもどこかで見てるの? いくら今日はエイプリルフールだからって、冗談キツイよ」 やめてくれ……。 笑いながら、そんなことを言わないでくれよ。 君の言葉だから、胸の下のあたりがイタい。 「ホント、やめてよね」 これ以上もう、傷つきたくない。 好きな女の言葉で傷つきたくない……! 俺は杏実から目を逸らした。