「モカくーん。今日も可愛いね!」


「ありがとうございます」


「モカくんの肌ってツルツルだよね。女の子みたいで可愛い!」


「あ、あ、あはは……ありがとうございます…」






あたしに声を掛けてくれるのは、よく店に遊びに来てくれる常連さん。


あたしは、ギリギリの様な気がしないでもないんだけど、未だに女子ということはバレずにやって行けている。






「モカくん頑張ってるね!バイト慣れた?」


「はい!」





バイト中の口調は普段通りで大丈夫って言われてる。

無理に男っぽい喋り方をすると、余計にボロが出るからと店長は言っていた。



元々、声が高いほうではないから、“少し声のかわいい男の子”くらいにしか思われてないみたい。



店長から1つだけ守れと言われたのは……。