「おーい、ひっじかったさ――――んっ!!」 その、矢先の事だった。 無駄にでかく、無駄に明るい声が真夜中の壬生寺に響き渡る。 驚きに顔を見合わせ振り返ると、月明かりの下、顔を綻ばせる原田がいた。 こんな夜更けに・・・・・という怒りが、土方の表情から見て取れる。 「原田、今が夜中だって事に気が付け、この馬鹿」 「まーまー、良い報告だ」 溜息をつきながら宥める私を、逆に宥め返しながら、原田はニッと笑う。 その笑みに首を傾げながら、土方を振り返る。