薄情な奴だって、言われるだろうか。 冷めた目で、それが仲間に対する感情か、と言われるだろうか。 「私は、あいつが誇りに思っていた新撰組を、引き継ぐだけの事」 そう呟いた私の脳裏に、あの日の奥沢の微笑が蘇る。 私だって、あいつに死んで欲しくなかった。 でも――――人は、いずれ死んでゆく。 喉が張り付いたような感覚と共に、瞼がカッと熱くなる。 堪えようと空を仰ぐと、皮肉な位に空は明るかった。 ・・・・・梅雨なのに、雲一つ無くて。