「近藤局長、土方副長!! ・・・・・・やっと、割れました!!」 シトシトと降り続く雨の中、靄に囲まれた京の町の一角。 そんな中の屯所で、副長室の襖は大きく開け放たれた。 鋭い目をさらに尖らせながら、監察型の山崎は肩で大きく息をした。 「何だ、おめぇらしくねぇ。 ・・・・・落ち着いて、一から話せ」 そのただならぬ様子に、土方も近藤さんも表情を引き締める。 土方の文机の横に山積みにされた書簡を片付けていた私も、その手を止め、土方達の後ろに控える。