じゃあ・・・・・俺に、あいつを見捨てろと言うのか。 俺を子供のように可愛がってくれた、爺さん。 だからこその、言葉なのだろうが・・・・・ 『俺は、死なない。死んでも、別に悔いは無いさ』 ふっと笑いながら、俺は爺さんから目を逸らし、立ち上がった。 さて、そろそろ帰らねばな。 “こっち”と“あっち”では時の流れが違う。 ここでのたったの一日は、あっちでは2,3日と経っている時がある。 この間に、千歳に何かあっては意味が無い。