*土方 歳三side* 「ゲホッ・・・・・ゲホッゴホッ」 朝から、部屋に響く咳き込む音。 薄暗く、光の届かない壁の影でその人物は布団に包まっていた。 昨晩から、千歳はずっとこの調子だ。 はじめは咳だけだったが、だんだんと熱が上がってきて・・・・・そして、今に至る。 書き物の手を止め、クルリと後ろを振り返る。 「千歳、大丈夫か?」 「ゴホッ・・・・・大丈夫、に見えるか・・・・・?」 「いや、全く見えねぇ」