ったく、――――。


無邪気なもんだな。


途中で意識を失ってしまった玲は、隣でぐっすりと眠っている。


疲れた、なぁ…。


玲の髪を踏まないように気を付けながら、俺もベッドに入る。

三次会が始まったあたりまでは、玲もまだ意識はあったんだけど。

途中でどうにか切り上げて、家に着いた時には、既に3時を回っていた。


みんな、結構、酔ってたけど…。

あのノリで、朝まで行くんだろうな。

体育会系って恐ろしい。

いや、俺も体育会系に入るんだけど、ね。


いい加減に絡まれつつも、玲は俺の横から離れなくて。

最初は、気を使ってるのかな、くらいに思ってたんだけど。

途中、酔いが回り始めると、恐ろしいほどに甘え始めた。

だんだんと触れる面積が増えていき、もたれ始め、そのうちべったりと抱きついてきたから最強だ。


あーあ。

グダグダだよ、玲ちゃん…。


「玲、みんな見てるって。」


「なにがーぁ??」


「玲っ――!!

ちゃんと座ってろって。」


「すわってる、よ??」


舌っ足らずな声で、視線が定まらない玲は、ふわふわしながら笑い出す。


真っ直ぐ座らせようとしても、

「むり。」

と、寄りかかってくる。


梨花さんを呼ぼうにも、

「たすくーぅ。」

と、しな垂れかかってきて、どうしようもない。


誰だよ、飲ませたのは!!