「好き。俺の為にこんな可愛い格好してくれて、すげえ嬉しい。」


「よ、良かった。

ちょっと甘すぎかなって思ったんだけど…。」


「いや、…めちゃくちゃ可愛いよ。」


だけどね、―――。

せっかく可愛くしてくれたけど、俺、もう我慢出来ないし。


「だから、今すぐ脱がせたい。」


「へ、―――??ど、どういう…。」


「こんなに綺麗な鎖骨、目の前で晒されたら…。

ここにたくさん、キスしたい。」


「え、でもっ。」


両手で頬を包み込んで、オロオロと動く視線を捕らえた。


ほら、もう俺しか見えないだろう。

俺だけを、見て。

他の男のことなんか、もう、考えるな。


息もかかるぐらいの、あとほんのわずかで触れそうな唇を、俺はぺろりと舐め上げる。


――――――!!


ビクンと玲の体が震え、瞳は大きく見開かれていく。

一瞬で何が起こったのか、理解したんだろう。

玲が、息をのむのがわかった。


「キス、してほしい?」


「え…。」


「キス、しないよ。

玲、キス、好きだから。」


――――――!!


「して欲しかったら、玲から言ってね。」


「……っ。」


眉間に皺を寄せ、真っ赤になる玲の頬に舌を這わせる。


「愛してるよ。」


玲の体から、力が抜けていく。

首筋に顔を埋め、唇で噛むように啄ばんでいくと、ようやく観念したようだ。