「翼、可愛いかも。」


私が笑うと、顎に軽く噛みついて

「いいよ、もう。何とでも言って。」

と、翼も笑う。


「…寒くない?」


そっと布団をかけながら、私の頬を両手でぎゅーっと挿み込む。


「寒くないよ。」


「よし。性欲と食欲、どっちの欲求から満たそうかな…。」


―――――――!!


「もうっ!!」


「どっちもだよな。

帰って来てからも、またしたいし。」


にやりと片方だけの口角を上げ、首筋から耳もとにゆっくりと舌を這わしていく。


――――――――!!


「翼っ、なんか怖いんだけど…。」


「…すっげえ、好き。

玲が可愛すぎて、俺、メロメロ。」


「……馬鹿、…。」


翼の、降り注ぐような甘い、キス。

軽く、わざと音を立てながら、翼がキスをするから…。

角度を変えて何度も落とされる唇に、私たちはクスクスと笑い合う。


「やば、…。

すげえ可愛いんだけど。」


だんだんと、深く繰り返されていくその行為に、私たちはゆっくりと欲情を煽り合う。

翼の舌が口内に侵入してきた時にはもう、息も荒くなっていた。


「…っ、…あ…。」


「俺だけの、玲、――――。

大切に、するから。」


その言葉の響きに魅了され、私の唇から甘い吐息が漏れた。


「もっと、だよね…?」


それを合図に、翼はたくさんのキスを落としていく。

私は柔らかな髪の中に手を入れて、翼の顔を自分へと引き寄せた。