さすが、アスリート。

翼はアグレッシブだった。


私の反応を楽しむように、ひとつ、ひとつ、衣服は脱ぎ捨てられていく。

たっぷりと時間をかけて、キスを繰り返しながら、何度も私と視線を絡ませて。


「玲の背中、…好きだな。」


「…背中?」


「うん。背中から腰のライン。ぐっとくる。」


脇から指を滑らせると、私の最も敏感な場所へ、指先を誘っていく。


「んっ、…。」


這うように滑らせながら、優しい刺激を与えられると、もう我慢出来なくて…。

甘い吐息を漏らした唇を、戒めるように噛みしめた。

あまりの快感に身を捩らせても、追いかけてくる指が私を逃がさない。

激しさと、緩やかさの共存で、いつの間にか高まりへと導かれていく。


「…たす、く…、ダメっ。」


痺れはじめた身体は、もう、抗えようもなくて…。

私は自分の声に、泣きそうになる。


「そんな可愛い反応、見せられると…、余計に頑張っちゃうよ。」


「やんっ、……っ、あ、……。」


私の表情がよく見えるように、翼は顔を近づけて。

指先をぐっと奥に絡めながら、私の顔を覗き込む。


「イって。

玲のイク顔、見たいから。」


「やだっ、……やっ、……。」


容赦なく攻め立てられたそれは、もう感覚すらなくなって…。

突き抜けるような刺激が、奥から溢れ出すと、もう、逃れられない快感に飲み込まれていくだけ。