朝まであたしは眠れなかった。 目を閉じると 雄太との楽しい思い出が次々と浮かび上がる。 「シャワーしなよ」 蘭子姉さんに言われても… 流したくなかった。 つい数時間前 あたしは雄太に抱かれてた その痕跡を消したくなかった。 「おはよう 起きてる?」 「起きてるよ」 「あたし仕事に行くから 鍵は予備キーを置いておくからね また持ってきてくれたらいいから」 蘭子姉さんは化粧バッチリで出掛けていった。