二人が裸になるまでの時間は そうかからなかった。 雄太はいつも 『愛してる』 と、いいながら あたしの髪の毛をさわってくる。 その時あたしは 雄太の腕の中で 『あたしも』 と、答えるのだ。 雄太は ゆっくり 優しく 丁寧に愛してくれる あたしも、精一杯それに答えて、雄太を愛す。 『絶対幸せになろうな 世界一幸せな家族を作ろうな』 でも… これが最後… 雄太の腕の中に包まれることはなくなったのだった。