なんかコイツと会話してると、せっかくの殊勝な気持ちが消滅する気がするわ。
どんどん気分がささくれ立ってくる。
今はとりあえず、ここから移動することに意識を集中しよう。
いつまでもこんなクソ暑い砂漠のど真ん中に、ボーッと突っ立ているわけにもいかないし。
あたしは手の平で目の上にひさしを作りながら、巨大な双子太陽を見上げた。
相変わらず元気満々、コロナを噴出させまくっている。
でも気が付けば、さっきよりも体がずいぶん楽だ。
もちろん暑い事は当然暑いけど、全身が潤っているというか。痛いくらいだった熱気も、それほどは感じない。
うーん、薄い冷たい水のベールに覆われて守られてる、みたいな感じ。
どうやら本当に、水の精霊の力は継承されてるらしい。コイツも同じ恩恵を受けてるのかしら?
あたしは銀色の精霊を盗み見た。
風に揺れている髪を見ていると、ますます涼しげ効果が倍増する。風鈴と同じ効果ね。
実際、風の精霊の側に居ると本当に風を感じて涼しい。
冷たい水と、涼しい風かぁ。
なるほど、砂漠を無事に渡るための大切な要素だ。
となるとやっぱり、あたしに少しは感謝して欲しいもんだわ。
「おい、もう行くぞ」
「ねぇ、色々と聞きたいことがあるんだけど」
「……なんだよ?」
「露骨にめんどくさそうな顔しないでくれない? なぜ砂漠の神の神殿へ行く必要があるの?」
聞きたい事も、知りたいこともたくさんある。
森の人間の国ってどこ?
その国の王様は狂ってるの?
なぜ精霊の力は弱ってしまったの?
あたしは、元の世界へ帰れると思う?
たくさんありすぎて、何から手を付ければ良いのかも分からない。
どんどん気分がささくれ立ってくる。
今はとりあえず、ここから移動することに意識を集中しよう。
いつまでもこんなクソ暑い砂漠のど真ん中に、ボーッと突っ立ているわけにもいかないし。
あたしは手の平で目の上にひさしを作りながら、巨大な双子太陽を見上げた。
相変わらず元気満々、コロナを噴出させまくっている。
でも気が付けば、さっきよりも体がずいぶん楽だ。
もちろん暑い事は当然暑いけど、全身が潤っているというか。痛いくらいだった熱気も、それほどは感じない。
うーん、薄い冷たい水のベールに覆われて守られてる、みたいな感じ。
どうやら本当に、水の精霊の力は継承されてるらしい。コイツも同じ恩恵を受けてるのかしら?
あたしは銀色の精霊を盗み見た。
風に揺れている髪を見ていると、ますます涼しげ効果が倍増する。風鈴と同じ効果ね。
実際、風の精霊の側に居ると本当に風を感じて涼しい。
冷たい水と、涼しい風かぁ。
なるほど、砂漠を無事に渡るための大切な要素だ。
となるとやっぱり、あたしに少しは感謝して欲しいもんだわ。
「おい、もう行くぞ」
「ねぇ、色々と聞きたいことがあるんだけど」
「……なんだよ?」
「露骨にめんどくさそうな顔しないでくれない? なぜ砂漠の神の神殿へ行く必要があるの?」
聞きたい事も、知りたいこともたくさんある。
森の人間の国ってどこ?
その国の王様は狂ってるの?
なぜ精霊の力は弱ってしまったの?
あたしは、元の世界へ帰れると思う?
たくさんありすぎて、何から手を付ければ良いのかも分からない。


