銀の精霊・森の狂王・時々、邪神

 なによそれ。

 あっちの世界はね、こっちじゃ想像できないくらい、科学と文明が発達しているんだから。

 高層ビルなんて見た事ないでしょ?

 豪華船や飛行機なんか見たら、あんた腰抜かすわよ?

 いかにあちらの世界が凄いかを説明しようとした時、若い侍女が隣の侍女に手をパシンと叩かれた。

「お客様に安易に話しかけるんじゃない。いつも言ってるだろ」

「あ……」

「お客様、この子のご無礼をお許し下さい。なにぶん新参者なもので」

「……申し訳ありませんでしたぁ」

 叱られてシュンとなってしまった侍女は、黙ってしまった。

 あたしも口を閉じて、そのまま黙って体を拭かれる。

 ……あたし……

 なにしてるんだろう。

 あっちの世界の便利さや豊かさを、誇示するつもりだったの?

 ハッキリと今、あたしは優越感に浸ってた。