白い石柱が揺れて空気を振動させ、低い音を鳴らしている様子は、まるで互いに呼び合っているようだ。
しかもその音が、次第に大きくなっていく。
訳の分からない不安に駆られて、あたしはとっさに、石柱のトライアングルゾーンから飛び出そうとした。
「動くな!」
ヴァニスが鋭い声を発してあたしを止めようとしたけれど、そんなの聞いていられない。
この状況で動くなと言われて、誰が素直に「はいそうですか」と戻るのよ。
アホかあんたは。
急いで石柱の外へ一歩前へ踏み出そうとしたあたしの足が、白く輝く光を前にしてビクリと止まった。
ヴァニスが剣の切っ先を、あたしの鼻先に向けて構えていた。
「動くな。そこから一歩でも動けば、斬る」
今までの日常生活ではまったく無縁だった、剣という名の武器が、無造作に自分に突きつけられいてる。
想像のつかないその脅威に、足がすくんで動けない。
ヴァニスは、恐らく本気で言っている。
脅しじゃない。この男は本当に斬る。
狂王と呼ばれるこの男なら、本気で。
しかもその音が、次第に大きくなっていく。
訳の分からない不安に駆られて、あたしはとっさに、石柱のトライアングルゾーンから飛び出そうとした。
「動くな!」
ヴァニスが鋭い声を発してあたしを止めようとしたけれど、そんなの聞いていられない。
この状況で動くなと言われて、誰が素直に「はいそうですか」と戻るのよ。
アホかあんたは。
急いで石柱の外へ一歩前へ踏み出そうとしたあたしの足が、白く輝く光を前にしてビクリと止まった。
ヴァニスが剣の切っ先を、あたしの鼻先に向けて構えていた。
「動くな。そこから一歩でも動けば、斬る」
今までの日常生活ではまったく無縁だった、剣という名の武器が、無造作に自分に突きつけられいてる。
想像のつかないその脅威に、足がすくんで動けない。
ヴァニスは、恐らく本気で言っている。
脅しじゃない。この男は本当に斬る。
狂王と呼ばれるこの男なら、本気で。


