全身の蔓を脱ぐように剥ぎ取り、モネグロスの蔓も大急ぎで剥ぎ取った。
「急いでモネグロス！ アグアさんが待ってるわ！」
「うぅ……！」
モネグロスを抱きかかえるようにして、ヨロヨロとあたし達は走り出した。
背後から迫るように、火の精霊の猛る咆哮が聞こえ続けている。
次の炎の襲撃がくる前に、少しでも安全な場所へ逃げなければ！
「―――――――ッ！！！」
ついに咆哮が絶頂に達した。
声、というよりも、熱された空気そのものが激しく震えて、空全体から雨あられのごとく、白く輝く高温の炎が降り注いだ。
「きゃああぁぁ―――！」
とっさにモネグロスがあたしを庇いながら身を伏せた瞬間、周囲は輝く炎の海と化した。
眩しいほどの灼熱地獄に、空気そのものが燃え上がる。
「きゃあぁぁ！？」
「……土の精霊！？」
モネグロスの腕の隙間から、火に飲みこまれて身悶える土の精霊の姿が見える。巻き込まれたんだわ！
「きゃああ！ ああぁぁ――！！」
華奢で小さな両手が苦しそうに空を掻き、青白い炎を身にまとって踊るようにもがいている。
幼い少女の体が燃やし尽くされようとしているのに、あたしはその光景を目の前にしながら、叫ぶ事しか出来ない。
「土の精霊―――！！」
「急いでモネグロス！ アグアさんが待ってるわ！」
「うぅ……！」
モネグロスを抱きかかえるようにして、ヨロヨロとあたし達は走り出した。
背後から迫るように、火の精霊の猛る咆哮が聞こえ続けている。
次の炎の襲撃がくる前に、少しでも安全な場所へ逃げなければ！
「―――――――ッ！！！」
ついに咆哮が絶頂に達した。
声、というよりも、熱された空気そのものが激しく震えて、空全体から雨あられのごとく、白く輝く高温の炎が降り注いだ。
「きゃああぁぁ―――！」
とっさにモネグロスがあたしを庇いながら身を伏せた瞬間、周囲は輝く炎の海と化した。
眩しいほどの灼熱地獄に、空気そのものが燃え上がる。
「きゃあぁぁ！？」
「……土の精霊！？」
モネグロスの腕の隙間から、火に飲みこまれて身悶える土の精霊の姿が見える。巻き込まれたんだわ！
「きゃああ！ ああぁぁ――！！」
華奢で小さな両手が苦しそうに空を掻き、青白い炎を身にまとって踊るようにもがいている。
幼い少女の体が燃やし尽くされようとしているのに、あたしはその光景を目の前にしながら、叫ぶ事しか出来ない。
「土の精霊―――！！」
