あたし、次第……?


「北川さんの悩みの中に入れてよ。俺と付き合うかっていう選択肢も」


阿部君はあっけらかんとして言いながら


「同じ悩みでも、すごく前向きな悩みじゃない?」


うーん…と伸びをする。



そんなことを言う彼に、あたしは呆気にとられる。



「やべっ!もう行かなきゃ!」


そしてあたしの返事も聞かずに


「じゃ、またな」


日焼けした笑顔で手を振って、学校へと走っていった。