ひとつ、ベッドの中

阿部君は思いがけないことを言った。


「どうしてそれっ……」


立ち上がった勢いで、サンドイッチが地面に落ちてしまった。


「あ~あ、もったいない」


阿部君が、それを余裕そうに拾う。


またやってしまった、と思った。

カマ掛けられただけだ…って。