ひとつ、ベッドの中

こんな風に嬉しさを噛みしめてる自分が、少し前進して大人になれたような気がする。

口元に嬉しさを少し含んだまま凌ちゃんに戻した目は。


「え……」


思わぬ表情に、固まった。


どうしてそんな顔するの――?


いつも優しくてキラキラ眩しい凌ちゃんが、能面と言っていいほど無の表情をしていたから。



……怒っ…てる?