「……あたし……詩織だよ」
きっと香澄さんと間違えて――ー
「知ってる」
凌ちゃんは、低い声で小さく声を出した。
「……」
頭を抱えられて、シャツ1枚隔てた胸にぴったりとくっつけたあたしは、動くことも出来ない。
「詩織―?」
宏太君の声が、少し遠くなる。
きっと香澄さんと間違えて――ー
「知ってる」
凌ちゃんは、低い声で小さく声を出した。
「……」
頭を抱えられて、シャツ1枚隔てた胸にぴったりとくっつけたあたしは、動くことも出来ない。
「詩織―?」
宏太君の声が、少し遠くなる。



