「……っ」
……違う。
宏太君の胸じゃなかった。
声を聞かなくても瞬時に気づいた。
それは、もう何年も慣れ親しんだ温もりだったから。
「……凌ちゃ……」
どうしてか、
あたしはよく知った胸に抱かれていた。
……違う。
宏太君の胸じゃなかった。
声を聞かなくても瞬時に気づいた。
それは、もう何年も慣れ親しんだ温もりだったから。
「……凌ちゃ……」
どうしてか、
あたしはよく知った胸に抱かれていた。



