ひとつ、ベッドの中

「そうなんだー。彼女いたの?教えてくれないの!」

「えっと……」


言っちゃまずいのかな。


中学の時は、2人。


テニス部の子と吹奏楽部の子……。


やっぱり香澄さんみたいな、清楚なお嬢様風だった。


「香澄よせって」

「そうだよ。マジ姉貴一人で喋りすぎだし。学校でもいつもこんなんなの?」

「こんなん。口を開いたら止まらない」


知り尽くしたように言う凌ちゃんに、チクリと胸が痛んだ。