「ねぇっ!もしあたしと凌介が結婚して宏太と詩織ちゃんが結婚したら、みんな親戚関係になるね。そうなったら楽しそう」


――ガチャン。

あたしのフォークがお皿にぶつかって大きな音を立てた。


流していたはずの会話なのに、そんな言葉だけを耳が拾って……


どんな会話の流れなんだろう……。


「はぁっ!?なに突飛なこと言ってんだよ!」


そんな会話がタブーだと分かっている宏太君は、大げさに立ち上がってあたしを見た。


「……」


あたしは思いっきり動揺していた。