ひとつ、ベッドの中

トイレを出て、部屋に戻るために廊下を歩いていると。


「わあっ!」


階段を上がってきた人物に遭遇し、ぶつかりそうになった。

相手が驚いて声をあげる。


「ご、ごめんなさい」


お家の人が帰ってきた!?


と焦ったと同時。




鼻を掠めたのは、あたしの記憶に強く残っている香り。