恋の扉をこじあけろ






今日は冬実とお買いもの。


可愛い洋服を買って、素敵なアクセサリーを買って…


バイトをしていないわたしの財布はかなり痛手を負ったけど、大満足だ。


今はカフェで、パンケーキセットを食べている。


生クリームとお店特製のリンゴジャム添え。


「見て、これ。彼に誕生日に貰ったの。可愛いでしょ?」




冬実はにこにこしながら、首元のネックレスに触れた。


揺れるハートに小さな石がついた、可愛いネックレス。

冬実によく似合ってる。


「ほんと。いいなぁー」


冬実が幸せそうで、心底うらやましいと思いながらパンケーキをナイフで食べやすい大きさに切り分けて、口に運ぶ。


リンゴの香りとパンケーキのバターの香りがほわんと口の中に広がった。



ああ、美味しい。



「だいぶよくなったの?アゴの調子」


冬実がわたしの食べっぷりを見て、目をまるくしている。


「そう言われれば、そうかも」


冬実に言われて気が付く。


確かに前よりはアゴの動きがスムーズになった気がする。



たいした治療はしていないのに、と言ったら失礼だけど、これも先生効果かな。