恋の扉をこじあけろ




「どうしよう、冬実―!」


「だからなんで私に泣きついてくるの?」



冬実は木でできた小さなアイスクリームのスプーンを手に、ハエでも払うかのようにわたしに向けてうざったそうに手を払った。

だけどそんなことではハエじゃないわたしは追い払えない。


折れたスプリントをきちんとテーブルの上に乗せて、グスンと鼻を啜った。


「だって、他に相談する相手がどこにいるっていうの?」


「的井先生がいるでしょう。先生に相談すべきでしょ」


もっともなことを言って、カップに入ったチョコミントのアイスクリームをひとくち食べると、幸せそうに目を細めた。



確かにそうかもしれないけど。


わたしは頭を抱え込んだ。



「だって、こんなこと言ったら絶対ドン引きされる」


「いずればれることじゃない。早く連絡しなよ」


いずれはばれること。

確かにそうだ。


遅くても次の診察のときには破壊したことがばれてしまう。



でも…


「病院の電話番号わかんないしぃ」


「調べたわ。ほら」