恋の扉をこじあけろ


先生からしてみたら、これもお仕事のひとつなのかもしれないけど…


「それでは、型はとれましたので次回までにつくっておきますね」


「はい」


頬が燃えているように熱くて、うつむいたまま返事をした。



どうしよう。

楽しすぎるんですけど。



「あ、牧原さん。忘れてましたけど顎の調子はどう?」


忘れないでください。


「変わらないですよ。相変わらず食事が面倒です。ちょっと痩せたでしょう?」


むにっとほっぺたを摘まむわたしを見て、的井先生は首を傾げた。


「そう?ちょっと太ったかと思った」


ガーン!


そんな正直に言わなくても…!

ちょっとは痩せたかなー、なんて思って調子に乗ってたわたしがバカみたい…


先生はあからさまに落ち込むわたしをみて、おかしそうに肩を揺らしながらマスクをとった。


「冗談だよ。それに牧原さんは太っても可愛いと思うから大丈夫」


先生はいつものように笑った。

そんな的井先生を、わたしは顔を真っ赤にして見上げる。



鼻血がでそうになったのは、言うまでもない。