恋の扉をこじあけろ



「エプロンつけます」


いつも通り、先生が水色の紙エプロンをつけてくれる。



ただいつもと違ったのは、わたしの髪が短いということだった。



それまで髪で隠されていた首に先生の指が掠って、ぴくんと肩が跳ねてしまった。



さーっと顔が熱くなる。




どうしよう。


気づかれたかな?


恥ずかしいよ。


先生、どう思ったかな?



固まるわたしの体から先生の手が離れると、赤くなっているであろう耳を急いで髪で隠した。


だけどすぐに、的井先生の手によって赤い耳が露わになる。


診察するために、わたしの髪を耳にかけたから。



先生の両手がわたしの耳元にある。



動揺するわたしを見て、的井先生はちょっとだけ、笑ったような気がした。