「そういえばさ、一応確認しておくけど、的井先生は彼女いないんだよね?」
はたと固まった。
彼女?
「全然、そんなの考えてなかった」
「は?何それ」
冬実に信じられないと言わんばかりの目で見られて、わたしは縮こまった。
だって、今までは恋遊びだったし、いてもいなくてもどうでもよかったから気にすることなんてなかった。
でも、的井先生、きっとモテるよね?
いるのかもしれない…。
いや、もしかしたら。
彼女というだけにとどまらず、もう結婚しているかもしれない。
見る限り、30代に届くか届かないくらいの年齢だと思うし。
もしかしたら妻子持ちかもしれない…!
幸せな家庭を築いているのかもしれない!!
「ど、どうしよう!?」
焦りだして身を乗り出したわたしとは対照的に、冬実はのんびりと両手を後ろについた。



