恋の扉をこじあけろ





「助けて、冬実!」


「今度はどうしたのよ一体」


冬実はいきなり家庭訪問してきたわたしを冷たく出迎えてくれた。

少し早めにお風呂に入ったのか、パジャマ姿で髪が濡れたままだった。

タオルでガシガシやりながら部屋の奥に引っ込んでいく冬実のあとを、鼻をひくつかせながら追いかけた。


「女の子の1人暮らしって、部屋いい匂いするよね」


「なーに?また的井先生関係のことなの?」


わたしのオヤジ発言をスルーして、ドン、と麦茶をテーブルの上に置いてくれた。

わたしは目を見開いた。


「よくわかったね」


「わかるよ?それしかないじゃん」


そして一気に麦茶を飲み干すと、ビールでも飲んだかのように口を拭った。


「ほら、聞いてあげるからさっさと話してごらん」