照れるふりをする《松居先生》は、確かに白衣を纏っている。
本当にこの人は先生なんだ…!
患者じゃない方の側の人間だったんだ!
「うそつき!」
「この話はまた後日しよう。的井先生、邪魔してすみませんでした」
そう言い残して隣のブースに引っ込んでいった。
的井先生はきょとんとして隣の方を見ている。
「見て欲しいことがあるんじゃなかったのかな」
絶対嘘です、それ。
絶対わたしがいるの知ってて、わざと顔出しましたからあの人!
「松居先生と知り合いだったんだ?」
「知り合いっていうか…」
敵です。
何の、とははっきり言えないで言葉を濁したわたしの顎に、先生が手を伸ばした。



