恋の扉をこじあけろ



熱い。


暑い。


熱い。



わたしのほっぺたが、燃えてるみたいに熱い。


「暑いねー、今日は」


汗を拭いながら、こくりと同意した。


外では日差しがこれでもかというほど降り注ぎ、アスファルトが溶けそう。

自己主張が強すぎる蝉たちはお願いだから黙っていてほしい。

ただでさえ暑くていらいらするというのに。


「もう、あっつくて」


パタパタと顔を扇いで、顔が赤いのは暑さのせいだと言うことにする。


ほんとうは、院内のエアコンのおかげでだいぶ涼んでいたけど、的井先生の顔を見た瞬間から体温が急上昇したような気がした。


なぜか。



「エプロンつけます」


今日もマスク姿で、先生は爽やかにエプロンを手に振り返った。

この暑いのに…


エアコンきいてるから当たり前か。