恋の扉をこじあけろ


そして顔をあげて、真剣な顔でわたしを見た。


あ、クリームがついてる、残念。


わたしの視線が口元にいっているのに気づいたのか冬実はフォークをお皿の上に置き、ティッシュを掴み取りながら話し出した。


「琴乃が苦しむことになるなんて言っちゃったけど、最初から諦めるのはよくないわ」


「だから、恋なんかじゃ」


冬実はクリームを拭き取ると、まるめたティッシュをぽいっとゴミ箱に投げ捨てた。


「ナイスシュート」


「琴乃」


冬実に睨まれて、わたしは肩を竦めた。


何?

どうして冬実は今日、なんか怖いの?



「私は気づいてる。あんた逃げようとしてる」


「……」


「いい?傷つくのが怖くて恋愛なんかやってられないのよ。私は応援するから、琴乃も早く認めなよ」