恋の扉をこじあけろ




病院の待合室で、だいぶ見慣れたお昼の光景を見ながら順番を待った。

番号を呼ばれて、緊張しながら診察室へ向かう。


今日は、ちゃんと的井先生が待ってくれていた。


「こんにちは」


「こんにちはー」


笑顔で先生に診察表を渡し、先生のあとについて行く。

途中、前回的井先生に付いていた実習生が、他の先生のところでお手伝いをしていた。


その先生の顔はわからないけど、後ろから見る限り若い。


実習生がその先生を見上げる目が熱いような気がして、ほっとした。



「椅子、倒すからね」


こくりと頷くと、椅子はゆっくりと傾いた。


完全に倒れると、的井先生が照明をつけた。


頭の上に先生の体。


顔を覗き込まれて、わたしは固まってしまった。