――入学して一週間が過ぎた オレは、未だに“桜庭優芽”を見つけることができないでいた。 兄貴をフッたくらいだから、相当の美人だろうと、見込んでいたオレ。 学校でも噂の的のはず!と、考えていたオレの期待はあっさりと、裏切られたのだった。 『…っち、みつかんねー』 イライラする日々が続く。 もしかしたら、この学校じゃないんじゃ… なんて、思い始めていた頃、あの体育館で見つけることができたんだ。