『あっれ?元気ないじゃん、桜庭ちゃん』 『そうかな?…そんなことないけどな』 あはは、と、苦笑い気味にそう答える私をジッと見つめて溝口くんは、ニヤリと微笑む。 『わかった!昨日、なんかあったんでしょ?北川のバスケの応援行った時とかに』 …溝口くんは、周りを見ていないようで見ているから困る。 私は、軽くため息をつくと、コクリと頷いた。