涼太side



―――…春



それは、出会いの季節。







『…はぁ、彼女ほしぃ…』



オレの隣でブツブツと、そう嘆いているのは、今年、大学に入ってからできた友達、小野修平。




なんでも最近、半年付き合っていた彼女と別れたばかりらしい。




『まーまー、修平なら、彼女すぐできるって』





オレは、曖昧な笑みを浮かべながらそう言い放つ。





すると、




『涼太みたいなモテモテのヤツに言われたかねーよ!!てか、聞いたぞ!!経済学部の麻美ちゃん、フッたんだって!?あんなかわいい子フルなんてお前は、バカか!?』